いつだって怪文書

備忘録です。

花も嵐も踏み越えて劇場版再生産総集編「少女☆歌劇 レヴュースタァライト ロンド・ロンド・ロンド」観に行ってきた話(1/2)

皆さまこんばんは。店員2号です。

 

ご無沙汰にご無沙汰を重ねて約一年ぶりですね。世間の荒波に揉まれる→脱水→乾燥の三拍子が終わらないワルツを奏でている今日この頃です。シェルターは完璧なんだな!

イベントや配信を観ながらブログの下書きを書いては積みを繰り返し塔となっていた辺りで、待望のスタァライト劇場版総集編という星が鎖を滑らせ降ってまいりましたので、吹っ飛ばされつつ感想です。

 

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概要

2018年夏放送のアニメ「少女☆歌劇 レヴュースタァライト 」を新規カットも交えつつ再構成した総集編です。

TV放送では青春の可能性をぶん回す舞台少女:愛城華恋を主軸に物語が展開していましたが、本総集編のイントロダクションやタイトル(ロンドロンドロンド)等は輝かしき日々を輪り舞う舞台少女:大場ななにスポットを当てたものとなっております。当初5/29放映予定が8/7(バナナの日)に延期されたのも運命的なものを感じますね。

同時に制作が発表された完全新作劇場版の前段となる総集編。ただの短縮版本編になるはずもなく…

アニメ本編未視聴で総集編から入れるかどうかに触れておくと、どういった作品か・何があったかについてはきちんとまとまっているので問題ないと思います。ただ当然12話を約2時間にまとめるために細かい流れは色々カットされているので、「このキャラが気になる!」という方は本編を観た方が断然良いです。

スタァライトにハマっている恋人や娘に話を合わせたい諸兄ならオススm…でもハマった人はすぐ細かいこと言い出すもんな…。

ということで取っ掛かりとしては可です。ついでにyoutubeで無料の1話を観てみてください。

 

物販・特典

オリジナル物販はパンフレット、クリアファイル、チケットケースなどなど。劇場ではHappy Valentine Storeの時のクリアファイルやマグカップも売られていました。私はパンフ、チケットケース、クリアファイル2種、クリアステッカー(真矢、なな)を購入。初日の劇場が開く時間に向かいましたが時勢もあってかほぼ列はなかったです(グッズ買えないかもと少し心配していた)。

スタッフやキャストの皆さんイチ押しはパンフレットでしたが、評判に違わぬ内容だったので後述します。

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(我が家のps4に貼られたステッカーの図。手のひらくらいある)

 

また来場者特典は週替わりのミニ色紙です。結果はこんな感じ↓

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(1週目は全5種。ランダムものは星見さんが割と出る気がしますね)

さらにアニメイトゲーマーズで映画の半券を提示するとランダムでキャストブロマイドが貰えるキャンペーンもやっています。

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(均等にばらけました)

 

感想(当然ネタバレ)

まずざっくりとした構成でいうと、TVシリーズの流れに基本添いつつ、幕間として恐らく本編後の大場さんとキリンの会話が挟まるというものでした。

幕間の時空を本編後としたのは最初の幕間にキリンが登場した際大場さんへ「おひさしぶりです」と言ったこと、途中の幕間で出てきた写真立ての写真が12話ラスト付近に登場したこの上なく愛らしいカニ鍋のものであったことなどが理由に挙げられます。この幕間は多くがレヴュー後に挟まれていましたが、直前の曲の歌詞を大場さんが引用するところから始まるのは、楽曲のファンとして嬉しかったです。

さて早速気になったところを挙げていきましょう。今回の鑑賞に際しTVシリーズを観直したりは特にしていないので間違っていてもいつも通りご容赦。

 

○初手バンクから名乗りへ

総集編が開始するならどこから?というのはずっと気になっていました。本編通りあの素敵な「スタァライト」から始まるのも良いですし、12話冒頭の砂漠からそこに至る流れとするのも良いですね。総集編ならスタードライバーのようにオリジナルシーンで始まるのもアリだと思います。音速を超えて飛来する舞台少女か…!

さて正解は1話の変身バンクから名乗りまででした。切り方が半端になるかと思いましたが、存外自然にできるものですね。劇場版アニメの醍醐味はなんといっても音響ですが、期待通りの仕上がりでもうここで1500円分は回収しました。劇場の大画面で観る名乗りのライトは最高ですね!

○ROND ROND ROND1

丸盆に佇む大場さん。流れていませんが星のダイアローグを引用しています。ROND7に続きますが何者かを待っていたようです。先が気になりますね。

○明日は明日の風が ネバーマインド

さて1話朝のカイジュウメザマシから本編も開始。サクサクっとカットも交えながらレッスン室へ。ここで気づきましたが総集編では特に場所についてテロップが追加されていますね。聖翔音楽学院はやはり1918年創立。第一レッスン室は1Fと。何度見ても当然のようにポジションゼロに立つ天堂さんは良いものです。そして授業風景ですが意外と3Fに特別教室が多い。そして隠しヒロインのツタンカーメンも2Fに確認。一番気になったのは渡り廊下 自販機(3機)。書かれるまで5機ほどあると勘違いしておりました。TV版を止め止め鑑賞していても見落としは多いものですね。

ランチボックスのシーンでは会話を間引く代わりに星見さんのストロー・チュパが3回に増えてテンポを良くしていました。さらにそこから運命の歯車、絶景からの落下へ直結しています。何回も観直していると神楽さんがなぜ愛城さんを突き落としたのか不思議に思えてきます。愛城さんの舞台少女としての発端が神楽さんに連れられて観たスタァライトだったからでしょうか沼に落とした的な意味で。ki-ringtoneは画面端にロゴが転がってくる形に変更されていました。日常に挿入される異物という雰囲気がより強くなっていて素敵です。

そして星光館(鉄筋造)。今更気づきましたがシャワーシーンで星見さんいないんですね。遅くまで自主練していたからでしょうか。

○情熱のレヴュー

さあいよいよ神楽さんを追って地下劇場です。あのエレベーター正式名称は第一舞台立坑(333m)なんですね。第二第三の立坑がどこかにあるのしょう。そういえば舞台袖 下手入口に続く駅があるとかないとか。それと東京タワーの高さ333mってGLからなのかよく知りませんが、立坑からすると地下劇場の深さギリギリに収まっているんですね。

レヴューですが、12話のように舞台セット名が出るようになっていて興奮しました。総集編で特にお気に入りの変更の一つです。1話は地下第一星空。思わずチカダイイチセイクウと読んでしまいます。その方がかっこいいから。こちらも第二第三があるということですよね。夜空に無数の星が瞬きます。ところで星見さんが弓を肩にかける前に回転させるところって弓取式みたいですよね。これでレヴューの神聖さが一段上がっている気がします。弓取式って中継だとカットされがちなのは何故なんでしょうね取組と同じくらい観てて楽しいのに。

またレヴュー名の表記もフォントや配置が変わっていましたね。確かTVではREVUEの文字がレヴュー名の上に来ていた気がしますが総集編は下になっています。レヴュー名の大きさも違うような。

○ ROND ROND ROND2

情熱のレヴューで神楽さんが釘付けになっていた星の裏に佇む大場さん。スタァライト内の赤いライトは限定された箇所でのみ使われているので深い意味がある気がします。愛城さんへの意味深な言及を遮るように現れるキリン。恐らく2話がほぼカットされている関係でレヴューのルールについて改めて説明があります。ここで注目したいのが「より強いキラめきを放った者が舞台を支配する」旨の発言です。かつて思い描いたそうだったらいいなの設定が明言されました。言質取りました!これで各レヴュー時の力関係やライティングへの妄想が捗ります。特に6話でレヴュー名が出たタイミングなどはそれまでの(ry

さて大場さんの「歌って踊って奪い合いましょう」が聞こえないと煽るキリン。次回予告以外であまり口調が変わる印象がなかったため、はいぃぃ?は少し意外でした。でもお蔭でより多くのパターンの歌って踊って奪い合いましょうが聞けたので感謝します。物語に肝要なのはシリアスな笑いですよ。

○エキセントリック少女ガール

幕間を終え確か2話のレヴューから遠ざけようとする神楽さんと愛城さんのやりとりを挟んで早くも誇りのレヴューへ。尺の都合もあるし星見さん情熱のレヴューもあるからThe Star Knowsはカットかー、とこの時は思っていました。

しかし舞台セット名が鳥バード2018とは…実にエキセントリックな響きですね。さておき劇場の音響で聴きたかったシャンデリアの鎖を叩き斬る音や鳥バード展開中の(名前は知りませんが)画面右側で螺旋状の機構が回転している時の音がカットされていなくて良かったです。レヴューに勝利してなお決めまで行う天堂さんの圧倒的な場の支配に痺れます。

○ロンドンどんより晴れたら

花を背景に○年前などと書かれるとシンフォギアを思い出しますね。さて天堂さんに敗北後のビンタからそのまま区立わくわく広場での過去と今のやりとり時々8話神楽さんの過去です。この辺りで思いましたがスタァライトは対になるシーンが多いですよね。滑り台の神楽さん愛城さん、1話のランチボックスとレヴュー勝利時の愛城さん星見さん、舞台にかける情熱を失った神楽さん愛城さんなどなど。総集編でも物語に関わるシーンは極力セットで残されている気がします。ここの笑いながら泣く愛城さんと「うんめー、だよ!」の神楽さん好きなんですよね。それだけに続く7話のキラめきを奪われた神楽さんが悲しい。今更ですがロンドンで落選するまではMr.ホワイトが右腰、上掛けが左肩だったことを考えると、日本での衣装は死せる舞台少女を表しているのでしょうか。服の左右を変えることで生者と死者を分ける文化がありますし。オーディション時に挿入された絵はロンドンの建物を描いたものでしょうか。小さく書いてある文はうまく読めないので誰か教えてください。

○ ROND ROND ROND3

鳥バードのモニュメントにもたれる大場さん。キリンがポジションゼロの説明を行います。照明や舞台機構や音楽が舞台少女のきらめきに反応して動く予測のつかない舞台が観たいというキリン。この部分によく似た箇所がこの後キリンと大場さんの初会話のシーンで出てきますが、これは時系列を視聴者に気づかせるために違和感を持たせるべくあえて入れているのかなと思いました。あとそんな舞台は私も観たい。

○レヴューメドレー 開演です

さてここから渇望、嫉妬、約束のレヴューがメドレー形式で流れます。各局のイントロ部で各話シーン抜粋により大まかにどういったキャラクターが示され、CMやPVで使用された各キャラが振り返るカットが各イメージカラーのアタシ再生産上で明滅することでテンションを高めつつ歌が始まります。各カラーのアタシ再生産は塔に囚われた女神たちを再生産して解放していることを表現しているのかなと思いました。レヴューを終えたオーディション参加者は舞台少女として未来へ歩み始めていますし。

さてここがTV版視聴組にとって大きな見どころのひとつとなりますが、なんと各レヴュー曲がアレンジ版に変更されていました。音楽に教養がないなりに感じたことをまとめてみましたがスタッフさんの解説が早く聞きたい。

○The Star Knows 〜Another〜

舞台セットはメガネ遺跡。濁点がメガネになっているのも細かくて良いですね。

アレンジですが原曲はオーディションの厳かさや非日常が感じられたのに対し、Anotherはギターやオルガンが印象的で、才能の差を努力や知識で埋めるという星見さん個人の意思や力強さをより感じるようでした。

○恋の魔球(7回裏)

華恋ちゃん!3連発からのうひゃー!3連発、可愛かったですね。レヴュー曲はファミコン風のピコピコ音声にアレンジされていて、野球盤のゲーム感がより強くなっていました。舞台セットは魔❤︎球❤︎盤WITHスズダル。セット名とフォントでレヴュー全体の雰囲気をうまく表現していると思います。曲の最初は歌声も加工強めで音数も少なめでしたが、だんだん音が増えて和音が豪華になっていくところが気に入っています。最後の打球が飛んで得点板に当たる部分など効果音も増えていましたね。何度見てもよく回る素晴らしいレヴューだ。

○宵・花咲か唄

前半部分の恨み節を象徴するような舞台セット、宿怨お屋敷。

こちらは原曲が2人の舞台少女としてのあり方、花柳さん覚醒後の爽やかさを表していたのに対し、演歌調になることで2人の関係性にねっとり焦点を当てたものになっていると妄想しています。アウトロで2人の繋いだ手を映しながらオルゴール音が流れるのは、レヴュー前に描かれた幼少期の約束がより鮮やかに表現されていて感動的でした。花柳さんみたいな難儀な女性、好きです。

○ ROND ROND ROND4

スタァライト それは星の光に導かれる女神たちの物語。1話冒頭に代表される戯曲スタァライトの物語について、愛城さんではなくキリンが話しています。間に挟まれる大場さんの歌詞引用ともなんとなく内容がリンクしています。嫉妬の飛び出し坊やにもたれる大場さんのカットが好きです。

さてキリンは戯曲と聖翔祭の一致について話します。一年に一度の星祭り(聖翔祭)。ぶつかり、諍い、すれ違いながらも結ばれていく絆。

キリンより本番五分前のアナウンスがかかります。このアニメなら何かやり得るかなと思わず5分後の場面を確認しましたがさすがに慣用表現でした。

 

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いんたーみっしょん

さて、本来は1記事で最後まで書き切る予定でしたが、今の時点で1万2千字を超えてまだ書き終わっていないため、一旦前後編(を目標)として区切りたいと思います。事故ってデータが消えるのが怖い。

パンフレットについても情報量が大変多いため、後半の中でお話ししたいと思います。

 

それではまた。