いつだって怪文書

備忘録です。

【ネタバレあり】「劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライト」の感想をダラダラ述べる話(その1)

皆さまこんばんは。店員2号です。

 

先月上げたつもりになっていた記事を慌てて書き直して投稿して劇場の予約を済ませ持ち物を指差し確認した後ひと眠りしグッズが売り切れないか心配になりちょっと早めに家を出たつもりがほぼ始発で劇場の迷惑にならないように人混みを避けて雨の中さまよった後改めて列に並んでグッズを無事購入し飲み物とコラボポップコーンを買って入場し特典を文字を読まないように確認し無事鑑賞を終え半分以上手付かずの飲み物を慌てて飲み干しとりあえず場所を探して腰を落ち着けて一息ついたらまた入場して・・・みたいな感じで長くて早い初日を過ごした今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

 

待ちに待った劇場版スタァライトがついに公開され、早速観てまいりましたので感想メモです。

一応本題に入るまではネタバレしないようにしようと思っているのでこれ以上のことが書けませんが、観てきちゃいましたよ。

これまで予告編を何度も再生して・・・やっぱり何か言いそうなので続きは↓に。

念のためもう一回書いておくとここから先は「劇場版 少女☆歌劇レヴュースタァライトのネタバレでほぼ構成されます。ネタバレが嫌な方はここから先を読まないでください。ネタバレを嫌がっている方の瞼を器具で固定してこの記事を読ませるのもやめてください。それは幼い私の心に傷を残した映画です。

それと当然ながら観賞後の記憶を頼りに書いているため順番が違うとか記憶が捏造されているとかあると思います。ご了承ください。気づいたらしれっと修正します。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

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もう大丈夫かな?

では続きを。

 

取り急ぎ何か言う

まず全体的な感想ですが期待以上の面白さでした。期待が高まりすぎて公式と解釈違いを起こしたらどうしようか最近不安でしたがそんなこともなく最後までワクワクを楽しめました。監督ほかスタッフの皆さまにおかれましては素晴らしい作品をありがとうございます。直接会ってお礼を言いたい気持ちですが確実に不審者ムーブをするので口座番号を教えて欲しい。

そして聖翔音楽学園第99期生の皆さまご卒業おめでとうございます。それぞれが進んださらにその先、いつかたどり着く運命の舞台が見たい気持ちもありますが、公式でそこまで描くのは野暮だなという気持ちもまた大きいです。皆様の更なるご発展とご多幸をお祈りしております。

 

具体的な中身の話(文字数の都合で13年前に遡る前まで)

だらだらと言うからには最初から全部いっちゃう。

○冒頭映像の辺り

まず最初はすでに公開されていた冒頭部分です。私は劇場まで我慢した派でしたが、のっけからトマトが破裂していたんですね(唯一食らったネタバレ)。トマト破裂からのBGMジャーンで掴みはバッチリです。荒野に倒れる愛城さんの「どうして」というつぶやきはもちろん神楽さんに対してです。火花を散らしているのは再生産時の溶鉱炉でしょうか。塔の前にはあやとりの東京タワー、振り子のように揺れるBlossom Bright。雪のような粒子と静かなBGMが幻想的です。せっかくTVシリーズであれだけ頑張って神楽さんとスタァライトに出られたのに「一緒にはいられない」と言われたらこの反応になると思います。

砂漠を慌てて駆けるキリン。予告編で彼?に激しい感情移入をしてしまいましたが、比較的軽傷で安心しました。間に合わないと慌てているということは、この舞台はキリンではなく神楽さんが用意したものであるということでしょう。そもそもこういった作品では必ずしもこの舞台が展開されたとは限らず、2人の別れを演出でわかりやすく表現しただけという可能性もあるのですが。

溶鉱炉には溶けた金属が注がれ、タワーでは崩壊が始まり照明が落下していきます。「ならば、その先は。次の台詞は。次のあなたの出番は、何幕目」と神楽さんが問いますが、これはひどい話ですがTVシリーズの最後から劇場版に入った我々観客の気持ちでもあります。この東京タワーは角度的に約束タワーブリッジですので、ある意味美しく完成された終わりが壊れることによって新しい次が始まっているように感じました。戯曲スタァライトは必ず別れる悲劇ですので、こうした悲しき別れのシーンが流れたということは、(ひょっとして知らぬ間に物語が終幕を迎えたのではないか)と焦るキリンの気持ちもわかる気がします。しかし実際はこの別れによって新章の続きが開演しました。これも本作のキーワードのひとつ、「今こそ塔を降りる時」と神楽さんに告げられ、約束タワーを内包した塔が崩壊します。

この次の「わかんないよ・・・ひかりちゃん!!」の映像が非常に丁寧な作画で好きです。倒れた状態から崩壊するタワーに立っていた状態に時が戻る演出も自然で、映像の理解しやすさというこのアニメの丁寧な作りからくる良さというのがここでも感じられました。あと単純にここの愛城さんの表情が美しい。

愛城さんの剣を掴む手から血を流しながら、「貫いてみせなさいよ、あんたのキラめきで」と迫る神楽さんですが、背後でアタシ再生産の電飾も光っていることから、この台詞は「新章の続きとしてこの展開を(12話でやって見せたように)愛城さんのキラめきで覆してみせろ」という意味なのかなと思いました。

直後大量の銀のポジションゼロが噴き出し、約束タワーは半分に折れます。この後訪れる今作のクライマックスとの対比でいくと、これは失敗パターン(というか悲劇で終わった場合)の物語の結末なのかなと思いました。崩壊したタワーの瓦礫の中、ポジションゼロの山の上で神楽さんは新しい口上を述べます。新章として再生産した今、舞台少女としての本能が次の舞台を求めている。戯曲スタァライトが別離の運命から変わったように、長年抱き続けた運命の舞台であってもその変化は例外ではない、的な意味でしょうか。古文の勉強をしているような気分ですね。

この後の瓦礫の影がだんだん線路の形になっていく演出には膝を叩きました。迫ってくるような電車の音って効果的に不安感や焦燥感を煽りますね。神楽さんの別れの言葉とともに吹っ飛ぶ愛城さん。この飛び方は12話で神楽さんが星積みの塔で星に吹っ飛ばされていた時と同じものでしょうか。再度トマトが弾けることで、これが噂に聞く『舞台少女の死』というやつか・・・と思っているところに貫禄のタイトルです。

率直な感想を言わせてもらうと、冒頭映像視聴組はこの展開からよく映画公開まで耐えられましたね。私はもし見てたら公開前に爆ぜていたと思います。

○3年生だよ愛城さん

さあ公開前は誰も知らない本編の開始です。初めて上空から聖翔を見た気がしますが敷地が広いですね。生徒の規模からすると半分でも収まるくらいかと思いますが、職員の方や専用の教室が多いのかもしれません。緑被率も高い。

神楽さんから過去の2人の写真とともに意味深なメッセージ「私たちはもう、舞台の上」と送られている愛城さん。今作はある面でこの意味をただただ愛城さん達と私たち観客が考える話です。場所は変わって101期生第6班を引率する彼女はすっかり上級生の顔ですね。この4人だと一番左の無邪気そうな子と3番目の背の高い子が好みです。(後のフラグ

○進路希望調査

天堂さんを皮切りにそれぞれの進路希望が語られます。天堂さんは国内最高峰、海外からの評価も高い新国立第一歌劇団への入団希望です。先生から「厳しいぞ」と言われますが、劇団に入ることだけでなくそこからトップを目指すというのはこれまで以上に過酷なものになると思われます。周囲のやっかみはさておき、これまで割と順調に進んできたらしい天堂さんはきっと最も大きな挫折もこれから経験する、そんなところも含めてこんな声をかけたのかなと思っています(早口)。話の間に予告編でも登場した練習シーンが流れますが、さすが天堂さんは指先の流れまで美しいですね。と言うかよく息が続きますね。

お次は西條さんです。フランスの有名劇団から声がかかっているそう。天堂さんもそうでしたが第二希望が劇団節季なのは国内向け展開をしている劇団の一番上あたりがここなのでしょうね。後で出てくる名簿を見るに他の生徒の希望だとここが第一希望になっているみたいです。元ネタはやはりあそこなんでしょうね。天堂さんと西條さんがともに夢破れたら同じ劇団で競いあっていた可能性もあるのかと思いました。そして練習シーンはさらに回転が増量で大満足です。西條さんは美しい。

続いて露崎さん。露崎さんも天堂さんと同じ第一歌劇団志望です。第2志望は前の2人とは異なるところですが、地元劇団的なやつでしょうか。一時は愛城さん以外何も要らないくらいのことを言っていた彼女がこうして舞台人として上を目指せるようになっているところに成長を感じます。キャストの方も言われていましたがこの作品のキャラクターを見守るうちに親のような気持ちnあ、見ましたか皆さん外を運搬中の荷物に第3人型棺がいますよ!こうして運ばれている姿を見るのは確か3話以来でしょうか。なるほど予告編にあった決起集会の設営中なのですね。スタァライトはこうした全く触れられない部分も細かいネタが入っていて楽しいです。ちょっと遠くて貼り紙の文字が読めないのが悔やまれます。そもそも勝手に第3人型棺と呼んでいますが名称がこれでいいのかはよくわかっていません。

閑話休題。露崎さんは予告でもありました校内オリエンテーションを行なっています。陰になっていたので気づきませんでしたが「廊下は走らない!」も書いてあったんですね。さすがは廊下の女神。『北風と太陽』の太陽に憧れて久しい私にとっては露崎さんの持つ温かさは稀有な才能であり、将来的には大女優になるんじゃないかなと思ったりもしているところです。

ところでこの面談の順番は決まりがあるのでしょうか。天堂さん始まりの時点で出席番号順ではないとも言えますし、単に作劇上の都合で時系列順に並べていないだけかもしれませんが、成績順だったら面白い並びだなと思っています。

お次の石動さんも天堂さんや露崎さんと同じ進路を希望しています。入学時は30人中30番だった彼女が今や国内最高峰を目指しているというのは感慨深いですね。その後も西條さんの個人指導はあったのでしょうか。また練習シーンでは半端な打ち込みをしようとしている生徒にいち早く気づき、周りの人間も含め冷静に指導しています。本気で人を斬る勢いで打ち込み正確に狙った位置に止めることで殺陣の迫力が出つつ相手も安全に受けることができます。腰の入っていない打ち込みは見映えも安全も良くないものになるんですよ的なことを言っているのかなと思っています(ちゃんと聞き取れてない)。

一方花柳さんは京都に戻り跡目を継ぐそうです。先生は最初ほんのりまだ色々勉強しなくて良いのかというような口振りでしたが、今回は逃げるのではなく新たに始めるために戻るという話を聞いて納得したようにうなづいていました。京都で世界一になりますという言葉に夢が世界征服だったことを思い出しました。櫻木先生は出番こそ少ないですが、目の配り方や話し振りからも生徒のことをよく考えていることが窺える良き指導者ですよね。打ち上げで生徒に囲まれるわけです。

大場さんも志望は新国立ですが、女優か裏方か決めかねているようです。先生がどちらか決めあぐねていることには触れつつ志望先の劇団について特に何も言わないのは、大場さんが望めばどちらでも行けるからだと思っています(贔屓目)。お勉強は苦手らしいような設定もあったかと思いますが、それを補って余りある舞台を感じるセンスのようなものが優れていrあ、第3人型棺が中庭に運び込まれていますね。やっぱり何が書いてあるのかよく読めません。ともあれ決起集会の準備中ですが、屋外に適当に引っ張ってるケーブルやその辺の材料の上で作業していたり紙が散乱していたりという情景が実に学生時代らしくて懐かしくなります。雨宮さんは脚本が修羅場中のようですね。B組それぞれの進路も気になるところです。

場所は変わって演技の練習。予告編でも出ていた立ち稽古です。祖国も友も捨て大海原へ飛び出すと高らかに宣言する星見さんですが、進路希望は進学だそうです。先生はほんのり思うところがあるような口振りでした。舞台について客観的に見たいという星見さんでしたが、客観なら舞台づくりの外にいるのでは?などと思いました。もちろん悪いことではないですが、以前の星見さんであれば寧ろ舞台の中心を目指していったような。

場所はまた立ち稽古の続きに戻り、愛城さんの台詞が続きます。髪を一つ結びにしているのが凛々しいですね。今の自分がいるのはここまで引っ張ってきた友がいたから。その友が去ってしまったらどうすれば良いのかと崩れ落ちます。その真に迫る演技は、今まさに愛城さんの抱える悲しみや戸惑いそのものでもあります。心配そうに見つめる仲間達ですが、他の教室にいながらこの愛城さんを見つめているというのはフィクションならではの演出で良いですよね。様々な立ち位置を兼ねている大場さんが最後の呼びかけを引き継いでいるのも劇中劇とスタァライト本編が交わっていることが伝わってきて好きです。

愛城さんの面談シーンはなく、退室時の場面に切り替わります。愛城さんの進路志望調査は白紙。劇中劇の台詞を繰り返しながら進路志望一覧を見る先生ですが、一覧の最後、出席番号29番神楽さんは自主退学をしていました。冒頭の別れはこの時のことを表しているものと思われます。タイミングを考えると第100回聖翔祭から2019年5月14日まではあまり間が空いていないと思いますので、聖翔祭が終わってすぐくらいの退学だったのではないでしょうか。そりゃ愛城さんもこうなる。そしてロンドンでは神楽さんが英語で劇中劇の同じ台詞を読み上げ、最後に日本語でも再度友へ語りかけ、記憶が正しければ物語が13年前に遡ります。

 

いんたーみっしょん

ということで感想(その1)です。あんまり長いと後で読み返す気がなくなるので3000文字くらいでキリよくしたかったですが、いつも通り倍近くになりました。要点だけ言いなさいという話ですが今作あまりに見どころが多いので全部に触れてしまうのです。

ところで今のところ私は劇場版を5回(うち2回は特別上映)観ておりますが、流石にまだ全く飽きを感じておりません。全編手拍子したいくらい音楽がよく一時停止して壁紙にしたいくらい映像も良いのに回を重ねるごとに愛着も湧いてくる。大場さんもかわいい。可愛すぎて初回以外の来場者特典が大場さんで埋まる(本望)。

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(狩りのレヴュー)

 

さて次回は過去編からです。果たして地下鉄まで3000文字で辿り着くことはできるのか。

 

それではまた。